第50回 定期演奏会 指揮者 |
田中 良和 (Yoshikazu Tanaka) 1958年 京都に生まれる。 指揮を山田一雄、渡邉暁雄の両氏に、ピアノを松浦豊明氏に師事。 東京藝術大学指揮科在学中の1979年、第14回『東京国際音楽コンクール(民音コンクール)』指揮部門で第1位を受賞し、一躍注目を集める。 1980年、東京藝術大学卒業後、ベルリン芸術大学に留学。 H.M.ラーベンシュタイン氏に師事。 以後1986年までベルリンを拠点に活躍。 1982年にはBBC主催ルパート指揮者コンクール特別賞を受賞。 同年、ベルリン放送交響楽団(現 ベルリン・ドイツ交響楽団)を指揮してデビュー。日本でもNHK交響楽団をはじめとする、ほぼ全ての国内プロ・オーケストラに数多く客演して、常に高い評価を得ている。 1987〜89年 関西フィルハーモニー管弦楽団客演指揮者に就任。 1990年には広島交響楽団 音楽監督・常任指揮者に就任した。 1991年には、広島交響楽団初の欧州公演として、ウィーン、プラハで開催された《広響国連平和コンサート》を指揮。清新な指揮ぶりと卓越した手腕により大成功に導いた。 さらに、1993年には広響初の東京・大阪公演を指揮して、この楽団の高い演奏能力を強く印象づける名演奏を展開し、大きな注目を集めた。 この東京公演のライヴ録音(ベルリオーズ:『幻想交響曲』ほか)はライヴノーツ・レーベルからCDとしてリリースされている。 1994年、これらの業績に対して『広島ホームテレビ文化賞』が贈られている。 この他、 1993年には『アジア現代音楽祭』で、韓国のトップ・オーケストラであるKBS交響楽団を指揮。 1991年には札響=仙台フィル合同演奏会でマーラー:交響曲第6番『悲劇的』、 1998年には札響とのマーラー:交響曲第8番『千人の交響曲』など大規模プロジェクトでの指揮も数多い。また国際的なアーティストからの信頼も厚く、ゲルハルト・ヘッツェル、リン・ハレル、エマニュエル・アックス、五嶋みどりなどに加え、チック・コリア、キース・ジャレット、ジョー・ジャクソンなどクラシック・ジャンル以外のミュージシャンとの共演も多い。 2005年には 台湾を代表するオーケストラの一つである、台北市立交響楽団(Taipei Symphony Orchstra)から招聘されて定期公演を指揮。 楽団の優れた潜在的能力を存分に引き出す好演を行った。 近年は、各オーケストラへの客演のほか、東京藝術大学指揮科における後進の指導にも情熱を注いでおり、作品への真摯なアプローチから生まれる新鮮な演奏に対して、大きな期待が寄せられている。 |